DarthSlug氏制作 DSブレード(ブリジストン・レイダックロッド)使用 ワーキングセイバー

※このページにおいて赤地の文は管理人ぴろいしによるもの、普通の白地の文は制作者のDarthSlug氏自身によるものである。

 ブリジストン製側面発光ファイバー素材「レイダックロッド」利用によるワーキングセイバー。レイダックロッドは光ファイバー系素材の一つで、断面からの入射光を屈折率の違いを利用して光を伝達させる性質を持つ。その中でも側面発光タイプは、光の一部を表面から放出することで、ロッド全体が発光しているように見せることが出来るのだ。プラズマ管利用のブレードと違い、かなりの衝撃に耐え、強力な光源を用意することさえ出来れば、明るさも現時点ではプラズマに及ばないまでもEL素材系ブレードをしのぐ。その他光源の強弱で伸び縮みを再現できるなど利点が多いため、新しいブレード素材として期待されている。
 なお、レイダックロッド自体は既に販売が中止されているが、同様の素材が住友3MFiber Optic Products Inc.から発売されている。

 なおこのセイバーの外装自体はLarbel製グラフレックスレプリカ(定価$120だった)を利用している。
透明パイプの方がφ36のポリカーボネイトパイプによるインナーチューブ。ラリグラ上部パイプに入ります。
黒いのはラリグラのソケット。そのままではグラグラなので、エポキシパテを塗りたくってあります。今週末にリューターで整形する予定。
パイプが傷だらけなのは、それだけラリグラ内径との隙間がないということを示す証拠。
まだ接着はしていません。厚さ1mmの塩ビ板を円形に2枚切り出し、一枚はドーナツ状にして中央にφ19、内径14のパイプを貫通させました。
下のほうはそのままパイプの底になっています。下の板の下にLED20個をお椀上に並べる予定です。LEDと言えども発熱はするので、一応空気穴だけは開けてあります。
上下板にそれぞれ4箇所穴をあけましたが、そのうち一つは外周に貫き、溝になるようにしています。接着後、ポリカパイプに切込みを入れてスイッチ用の配線を通す溝になります。
底板の中央部には空気を逃がすための穴を開けてあります。そうしないとブレードが入りませんから。
ソケットにはφ19、内径14のアクリルパイプが入っています。側面は黒で塗装してありますが、断面は塗装せず磨きこみ、ここから故意にLEDの光を漏らす予定です。
接続状態。支点を二つにしていますし、下の支えのほうはワザと(ウソつけっ^^;)微妙に傾かせているため、いい具合に締まり、振り回した程度では飛び出しません。
ぜんぜんグラつかないのも支点を二つにした効果。これは真面目に狙い通り。
別アングル。
DSブレードはエアブラシで表面を薄く白で吹いてありますが、根元は透明のままにしてあります。側面からも光を入れるためです。
最初に上がったのは表の綺麗さを重視して、裏のことまで考えていなかったという間抜けさ加減のため、一旦配線しようと思ったら、プラスとマイナスが入り乱れてどうにもならなくなり、全部外して最初からやり直し。所々銅の部分が剥がれたユニバーサル基板が痛々しいです。電子部品恐怖症がまだ残っている私としては、ここまでやったらLEDの2〜3個は逝っちゃうかもなと覚悟していましたが、意外と打たれ強い(笑)のには感心しました。
と言うわけで今度はLEDを並べながら配線を基板に直接書き込んでいくという方法をとりました。足の長いほうがプラスと言うことがすぐ忘れそうなので、全部のLEDの足の長いほうに赤マジックで着色し、写真のように赤と黒で線を書いていきました。
で、これがLEDの足を利用して20個全てを繋ぎ合わせたところです。
と、信じて疑っていなかったのに、今日になって机の上にまっさらなLEDが一個、コロンと転がっているのを発見。
「ま、まさかなぁ・・・」と思いつつも、番町皿屋敷のごとく数えてみると、1個、2個(中略)18個、19個・・・一個足りないぃ〜〜〜。
表。一応19個全部が中心部を向くように調節してあります。

穴がいっぱいあって融通が利きそうなユニバーサル基板ですが、LEDの裾の幅や傾きに穴の位置が微妙に合わず試行錯誤した跡です。

使用LEDは5000mcdのもので、10個で2300円。
地球よLEDは白かった!(T▽T)

まぁ、とりあえず全部点灯したので良しとしましょう。
とても見つめられるような状態ではないので、カメラだけ被写体の前に持ってきて撮影。その為ちょっとズレていますが、その辺はご容赦のほどを。
動画を撮っている余裕がないので、それは完成時にとっておくとして、とりあえずこのデジタルドライバー(・∀・)イイ!
ネオン回路使用時のようなタイムラグが全くないです。さすがりりむちゃん!!どこをどういじったのかまるで分かりませんが(要するに抵抗値以外、前のと違いが分からないと言うこと)。
さてコレでちゃんと伸び縮みするように見えるんでしょうか?(ぉぃぉぃ・・・
ソケット乾燥中。リューターで削った後、半光沢の黒で塗っておきました。とは言え、ものすごくキツキツなので、出し入れするたびに剥がれてすぐに地肌が出てくるとは思いますが。
この光の漏れ方こそソケットアダプターを透明に磨きこんだ目的です。

こういう漏れ方が(・∀・)イイ!ということが分かったのは、昔作った行き当たりばったりELブレードでの経験が役に立ちました。あの時は角柱ぶった切りだったのですが。
ANHルークでの反省を生かしアクティベーターは前方のレッドボタンに仕込みました。後ろのボタンは動きますがダミーです。私にしては珍しく捨てずに取って置いた、失敗しまくって端子がなくなったスイッチを再利用しました。おかげで大ボケこいて後ろのスイッチを押したりすると一瞬壊れたかと焦る始末です。(^^;
まるであつらえたかのようにすっぽり入る単4電池ボックス。手前のネジがちょうどよい引っかかりになって振り回している最中でもガタガタしません。もっともその分出すのはちょっとコツがいりますが、プラズマと違い、そうちょくちょくと電池切れも起こさないので、問題ないでしょう。
インナーパイプ側のアダプターに巻いてあるのはアルミのテープを裏返したものです。あんな場所に貼ることは出来ませんので文字通り丸めて入れてあるだけですが、LEDがそれより小さい面積でまとまっているので反射材としては問題ないです。

カラーフィルターは1枚入っているのみです。最初は2枚行こうかと思ったのですが、あまりに暗くなりすぎるので止めました。
点灯中です。
BBS本文にも書いた、きつすぎるアダプターにねじ込むために削ったあと。
インナーパイプの側面の溝の説明はたぶん分かりにくかったと思うので写真で説明。
本体上部にあるスイッチから伸びた線はインナーパイプの外側を回ってこなければいけないため、そのための溝と言うわけです。中を通そうとするとLEDの場合面積をとる関係上ほとんど不可能。私はプラズマでも同じ処理をしています。
 グリップを固定しているネジですが、EFINKさんのアドバイスに従い、板切れにネジを挟み万力で固定して金ヤスリでゴリゴリやる方法でカットしました。一度ネジを挟めば板に痕がつくので、すべてを同じ長さに揃える事も簡単でした
 左が挟んだ状態。
 十数往復するだけで、ご覧の通り。実に簡単でした。防護メガネをしなければとてもじゃないけど扱う気の起きないリューターでやるよりよほど簡単でした。
 で、このぐらいの長さに揃え、筒裏側はナットから飛び出す事もなくなりました。
 上の写真と比べると、どうなったかわかると思います。
電池ボックスもついでに改良。切込みを入れて、筒内部との干渉を減らしながらテープを巻きやすくしました。
またまた忘れていました完成写真。(^^;
ちょっと暗めのところで撮りました。やはりブレードそのものが白く塗ってあることもあって、光源があるとどうにもなりませんね。


ちなみにブレードの重さは165g/1m。中身が詰まっているため、振り回すと意外に重く感じます。
この輝きはおもちゃとは比べ物になりません!
ノークレームノーリターンでお願いします。

ブレード発光動画:
サイズ大(1.4MB)
サイズ小(92KB)
 自作に片足以上を突っ込んだ者ならみんな知っている事だが、いざ制作に入ってみると、頭で考えているだけでは解決できないことや工夫しなくては乗り越えられない壁がたくさんあるのである。完成したセイバーレプリカの写真からではわからない苦労が、制作途中にはあるのだ。

 このレイダックロッド自体も、簡単に手に入ったものではない。
 2000年5月頃発見された素材だが、主に企業や大口注文が相手の商品で、個人ユーザーに販売されるような性質の物ではなかったのだ。DarthSlug氏がブリジストンに執拗な問い合わせをかけ、旗振り役となり、購入希望者を募って購入数を揃えることによって手に入れたのである。
 セイバーを作るためには、しばしばこのように誰もやっていない領域に踏み込むことも必要になる。そうした努力と情熱があってこそ形に残る物が出来上がるのだ。

 このレポートはその雰囲気がわかる貴重なものである。


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