2003/09/23更新 |
from STARWARS CHRONICLES,Take-Shobo,1995 |
ANHのダース・ベイダーのライトセイバーはイギリスのMicro Precision Productsというメーカーのカメラ・フラッシュガン(初期型)を元に作られた。その改造手順は小さなリベットで留められたメーカー名を記したプレートを外した後、ANHルークと同じくグリップを貼り付け、クランプに古い計算機のバブルレンズを差し込んだただけという単純なものだが、細かい点で今だ謎が多い。 写真はMPPフラッシュガン初期型。 (from The Parts of STARWARS photo by Laszlo Beckett) |
まずは本体のこの白い部分。MPPの写真を見ていただければわかるように、本来はこのフラッシュガンはきれいにクロームメッキがかけられているのだが、このようにセイバーの両サイドが帯状に白くなっている。 この写真のバックが赤いためにだまされていたのだが、実はこの写真、真っ白な台の上で撮影されており、それが綺麗に反射して見えているだけのことである。セイバーはトリミングされているが、本来バックは真っ白に近いのだ。 つまりクロニクル写真中の下のセイバーは、編集デザイン上、左側に先端をそろえたために白い部分が反対に上に来ているということだ。 つまりこのセイバーは普通にクロームメッキされたままである。 |
次にクランプのアップ。上の写真を見る限り、クランプレバーとそこに本来つながっているはずのボルトは壊れている。下の写真にある円盤状のパーツは本来MPPには無い。
更に、円盤状パーツの左横に小さな穴とそこに差し込まれたピンのようなもの、またレバーにも同様の小さな穴が見えるのだが、はっきりしない。単なる傷なのかもしれない。 |
左はANH冒頭、ブロッケードランナーでの1シーン。右はレイア姫を尋問するシーン。 左ではこれまで一般的にANHベイダーと目されてきた、クランプのサイドバーが銀色のセイバーが見えるが、右のセイバーのクランプの向きはクロニクルのANHベイダーとは異なり、グリップゴムにくっつくくらいクランプが下にずれ落ちている。(ちなみにサイドバーが黒く見えるが、これは光線の加減によることがわかった)。 左のセイバーのクランプには、すでに大きな釘の頭らしきものが見えることから、これは破損後のANHベイダーであり、映像中の時間の流れとは異なり、ブロッケード・ランナーのシーンは尋問室のシーンよりも後に撮影されたのではないかと推測される。 |
ちなみにベイダーセイバーに用いられたのは初期型MPPであるが、初期型はシュラウドの段差が一段であるのに対し、後期型は二段になっている。 その他MPPフラッシュガンの細かなバージョン違いとして、 ・Dリング受けのところのスクリューの刻みが上まで貫通しているもの ・Dリング受けのところのスクリューの刻みが上まで貫通していないもの ・コードのソケット穴(Bと書いてある穴)が若干大きく楕円形に近くなっているもの ・コードのソケット穴(Bと書いてある穴)が若干小さめで俵型に近くなっているもの ・ソケット穴の「S」の文字だけ赤く、他の文字は黒いもの ・全ての文字が黒いもの ・クランプのスリーブがクリアの物 ・クランプのスリーブが黒いもの ・サイドバーが黒く、その両端が斜めにカットされているもの ・サイドバーが銀色で、両端がストレートの物 ・「E」の文字にアンダーラインがあるもの ・「E」の文字にアンダーラインがないもの ・シリアルナンバーが入っているもの ・シリアルナンバーがないもの ……などがある。各要素は細かく絡んでいるため、何タイプのMPPがあるかは確認されていない。 |